パワーストーンを巡るカーチェイス!

2013年9月9日

以前、インドの南東に浮かぶ「光り輝く島」と言う意味を持つ
スリランカに買い付けに行った時の話しです。

スリランカといえば、「紅茶」とイメージされる方が多いと思いますが、
実は「宝石」も有名なのです。

 
そんなスリランカにおいて、《宝石の町》といわれる場所があります
 
その町の名は、ラトゥナプラ
(ラトゥナとは宝石、プラは都の意味です)
 
この町のお店や露店は、90%が宝石関連です。
ここには、採掘されたばかりの原石が集まり、研磨されたり、
売買されたりしており、大変活気のある町なのです。
 
前回の出張では、この宝石の町にも行って来ました。
そこは、スリランカの大都市コロンボから車で約3時間山奥に入った所にあります。
 
スリランカは、西南アジアで一番開発の遅れている国ですので、
道路の状態も当然良くありません。
 
ガタゴト揺られながらの3時間・・・
 
スリランカの人々は、性格がゆったりとしていると聞いていましたが、とんでもありません!!
ひとたびハンドルを握るとジキルとハイドのように性格が変わってしまうのです。
 
凄く飛ばすんです、
運転が荒いんです、
負けず嫌いなんです!
^^;
 
これは、僕が雇ったドライバーだけではありませんでした。
走る車どれも同じです。
しかも大勢の人を乗せているバスまでもが、
スピードを出してパッシングをして、まさにカーチェイス状態です。
 
必死にシートにしがみつきながら、
『急がなくていいので、安全運転で!!』
とドライバーを注意すると
 
「OK! OK!しかし日本車のクラクションはいい音がするぜ!」
と、クラクションを鳴らしまくりです。
 
プッ、プッ、プー~~~~~!!
 
なにが、OKなんだ!(-“-)
 
しかも、道路を歩いている《象》にも平気でクラクションを鳴らし
続けているのです。
 
『あっ、象だ!!』と感激するよりも、
クラクションで驚いてこちらに突進してきたらどうするんだ!!
という怖さでドキドキでした(-_-;)
 
そんなこんなで、なんとか無事に目的地にたどり着きました。
そして車から降りようとしたら、ドライバーが
 
「もう少し行くと採掘場があるよ。」
 
と言うので、
先に宝石の採掘場に向かうことにしました。
 
すると、路上で名刺ぐらいのサイズの白い包みを持って、
宝石の売買をしていたある男が、僕を見かけ、
車の窓越しにこの宝石を買わないか?と売り込みに来ました。
 
僕は、『いらない!!』と即答して、車を発進させました。
 
しばらく走っていると、バンバンと左側の窓を叩く音が・・
 
見ると、なんと先ほど僕に声をかけた男が、バイクの後部座席から
身を乗り出して、窓を叩いているではありませんか!!
 
\(◎o◎)/ なっ、なんだ~~~~!!
 
今まで海外出張でしつこい売り込みには、たくさんたくさん
出会ってきましたが、こんなしつこくて命知らずな人は初めてです
^_^;
 
僕を追いかけるためにバイクと運転手を借りて、後部座席に
またがって追いかけてきたのです。
 
アクション映画ばりに、
窓ガラスをバンバン叩きながら、白い包みを僕に見せます。
中には、紫色のアメジストがありました。
 
口をあんぐりと開けて驚いていると、ゲラゲラ笑っていた運転手が
 
「あの宝石を買うのか?」と聞いてきました。
『いいや、買わないよ。』と言うと、
 
「OK まかせろ!」と言い、車のスピードを上げて振り切り、
みるみるうちに距離が離れました。
 
『スゴかったな~』と先ほどのクレイジーな売り込みについて
ドライバーと話していると、後ろから
「ミスター、ミスター!!」という叫び声が・・
 
えっ、え~~~~~~~( ̄ ̄ロ ̄ ̄;;)
 
なんと、あきらめずに追いかけて来ているではありませんか!!
もの凄い気迫です。
 
ですが本当に、いらないものはいらないんです。
粘りを認めて買ってあげれば?と言われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、買うことはできません!
 
なぜなら、その男の持っていた、真実の愛を守り絆を深める
と伝承される、【アメジスト】より、
当店のアメジストの方が何倍も品質が上だったからです!

現地に買い付けに出かけると、
驚かされたり、感動させられたりと、本当にいろいろな経験をします(^_^;)

 

日記

Posted by ヒラオカ宝石